春の桜の代表格「ソメイヨシノ」よりも早く咲く桜と何種類かありますが、花材として使用される桜では「彼岸桜」はメジャーな桜の一つです。別名は「小彼 岸桜(コヒガンザクラ)」と言います。図鑑・文献等での紹介では「小彼岸桜」で紹介されている所から、正式名は「小彼岸桜」通称が「彼岸桜」と理解する方 が正しいのかもしれません。
今では花材用桜の主役の座を「敬翁桜」に奪われた感がありますが、「彼岸桜」にも独特の特徴があります。
・敬翁桜に比べ木が柔らかい
・花色が日本的な桃色をしている
という特徴は正に古き良き時代の桜の花生けを象徴するものかもしれません。
「彼岸」という名前から春のお彼岸にお供えする風習のある地方もあります。
ただ、彼岸桜の欠点は出荷期間の短いところです。これは早期に促成した場合、花色が薄くなってしまうのが原因です。
この問題を解決できれば今まで以上に彼岸桜を長く楽しむことができるのかもしれません。